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18歳成人「心の準備できてる」4割弱 高額契約など不安

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民間調査

 4月1日時点で18歳や19歳になる人のうち、「成年(成人)になる心の準備ができている」と答えたのは4割に満たないことが、ソニー生命保険(東京・千代田区)の調査で分かった。保護者の同意なしに契約を結べるようになることで起きるトラブルなどに対し、不安を感じている姿が浮き彫りになった。
 同社は昨年10月、今年4月の民法改正に伴う成年年齢の引き下げについて、当事者の意識を明らかにしようとインターネット調査を行った。4月1日時点で18歳、19歳の500人(男女各250人)が回答した。
 成年年齢の引き下げを認知していたのは91・4%。保護者の同意がなくてもできるようになることとして知っていたのは、「結婚」(51・6%)が最も多かった。次いで「クレジットカードを作る」(50・5%)、「携帯電話を契約・解約する」(31・1%)、「賃貸物件を借りる」(22・1%)、「ローンを組んで購入契約する」(18・4%)だった。
 成年になることへの気持ちが、どのくらい当てはまるか尋ねると、「楽しみ」は59・4%、「不安」は59・8%と拮抗した。「心の準備ができている」は37・0%にとどまった。
 不安を感じていることは「自覚がないまま大人になること」(69・2%)が突出して高かった。「クレジットカードでの高額な買い物」(33・4%)、「成人式の混乱」(31・1%)、「もうけ話に関するトラブル(マルチ商法など)」(28・8%)、「怪しいアルバイトに関するトラブル(荷受け代行など)」(26・1%)が続いた。
 自分が成年になることについて、保護者と話しているのは21・6%だった。男女別では、女性(27・2%)が男性(16・0%)より10ポイント以上高かった。
 調査結果を踏まえ、ソニーフィナンシャルグループのシニアアナリスト・石川久美子さんは「『大人になることとは、どういうことなのか』『何に気を付けるべきなのか』など、まずは親子間で話し合ってみることが不安解消の第一歩になるのではないか」とコメントしている。

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