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主体的行動促す防災教育を 第3次学校安全計画で素案

3面記事

文部科学省

文科省

 文科省は11月26日、第3次学校安全計画に向けた答申素案を中央教育審議会の学校安全部会に示した。「今後発生が懸念される大規模災害に備えた実践的な防災教育を全国的に進めていく必要がある」として、ロールプレーや安全マップ作りなどの手法によって主体的に行動する態度を育てる取り組みを促すことを盛り込んだ。
 素案は、安全計画や危機管理マニュアルの見直しサイクルを設けることや、実践的な安全教育を進めること、事故情報などのデータを活用し、学校安全を「見える化」すること―などを第3次計画の方向性に据え、取り組みを示した。
 東日本大震災から10年が経過し、震災の記憶の風化が懸念されるとして、地域の災害リスクを踏まえた実践的な防災教育の充実を求めた。
 具体例として、消防団など地域の防災組織の活動と学校での取り組みを関連付けたり、大学・NPOが学校の防災教育に参加したりすることを挙げた。また、地域の災害リスクや、「自分は大丈夫」と思い込む「正常化バイアス」について学べる防災教育の手引の作成を国に求めた。
 また教員養成で、応急救命措置の知識を付けさせるため、AEDを使う実習を設けることも盛り込んだ。
 3次計画の期間は令和4年度から8年度まで。月内に部会の議論をまとめ、来年1月ごろに中教審総会で文科相に答申する。

文部科学省

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