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一刀両断 実践者の視点から【第105回】

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小学校の教科担任制
 
 《教科担任、交換授業で 財政審が指摘》という見出しの記事を見て、またまた負担感が増したように思える。教員を2000人増やすが、それを学校数で割ったらほとんど現状と変わらない事になる。
 すなわち現有勢力でやりくりするようにとしていることは明らかであり、その理由付けもわざとらしいと思えてならない。財政制度等審議会の歳出改革部会は金を出さないで現場で工夫すれば出来ると主張したのである。
 自分達の仕事を増やさず、支出もしないのがやり手の行政マンと評価され昇進するという構図がある。ここにメスをいれて改革するのは誰なのか。政治家の責務ではないだろうか。それが出来なければ、どこかの教育委員のように上げ膳据え膳の飾り物に過ぎない。
 何のためかを忘れた輩は、自らの恥を知り、即刻辞職して大義ある行動のできる者に譲るべきである。教育は目的であって手段ではないのである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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