「学校施設スタンダード」対象の明記を 有識者会議で意見
3面記事文科省
文科省で学校施設の整備について議論している有識者会議は、10月21日に7回目の会合を開いた。8月20日に公表した中間報告で定めるとした、「学校施設スタンダード」についてさらなる検討を進める。委員から「誰に向けたものなのか明記すべきだ」などの意見が出た。
文科省は「学校施設スタンダード」について、創造的な学習空間や衛生的な環境の実現、老朽化対策や避難所としての防災機能の整備といったものを盛り込む予定だという。地域の学校種による違いも考慮する必要があるとした。
また、文科省は今後の議論の内容として、
・「学校施設スタンダード」の提示
・学校施設整備の優先度の考え方の整理
・財政支援制度の在り方
・整備促進のためのプラットフォームの構築
・先導的モデルの提示
・学校施設整備指針の改訂
―を挙げた。
委員からは「学校施設スタンダード」の位置付けについて質問があった。「学校施設の基準については既に『学校施設整備指針』というものがある。それとの違いは何なのか」「誰に向けたスタンダードなのか。学校設置者なのか、それとも施工業者なのか」というもの。これに対し、文科省は「学校設置者に向けた方針。既存の学校施設整備指針の改訂も視野に入れて議論いただきたい」と回答した。
同会議は本年度中議論を重ねる。その後、最終報告を提出する予定だ。