指導要録「出席停止・忌引」欄の名称変更可能 分散登校、遠隔授業を想定
1面記事文科省見解
文科省は10月22日、一部の児童・生徒を対象に授業をライブ配信した場合などの出欠の記録について、指導要録では、「出席停止・忌引等の日数」の欄に記入することを明確化するとともに、この欄の名称を変えられるとの見解を明らかにした。都道府県教委などに宛てて事務連絡を出した。
この文書では、「臨時に学年の中の一部を休業した場合等については、指導要録の『出欠の記録』において、その日数を『出席停止・忌引等の日数』の欄に記入する」とした。
その上で、分散登校などを想定し、登校せずにオンライン授業に参加した場合や、授業を行わず休業となった場合、「出席停止・忌引等」とは異なる言葉を使って指導要録に記すことができるとした。
変更後の名称の例として、「出席停止・忌引・その他出席しなくてよいと認めた日数」「オンラインを活用した特例の授業・出席停止・忌引等の日数」を示した。
学校では授業を行い、その模様をライブ配信して児童・生徒が校外で受講した場合、文科省は、出席にも欠席にもならないとの立場。そうした児童・生徒を出席として指導要録に記載する方針を示している自治体に対して、是正指導を行う考えはないという。
これに先立ち、指定都市市長会は12日、「オンライン授業に参加した児童生徒については、特殊な状況下における児童生徒の教育機会を多様な手段で確保するという観点から」「戸惑いや不満がある児童生徒及び保護者がいることを踏まえ、一定の要件を示したうえで、出席停止とは異なる取扱いについて検討すること」を要望していた。