日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

ICT指導力、伸びわずか 「対話的学び」での活用、低調

2面記事

文部科学省

文科省が教員調査

 文科省は今年3月1日を調査日とし、公立学校の教員のICT活用指導力を調べた。16項目についてできるかどうか尋ねたところ、「児童・生徒が互いの考えを交換し、共有して話し合いなどができるように、コンピュータやソフトウェアなどを活用することを指導する」が最も低調で、できる教員の割合は61・2%にとどまることが分かった。1年前と比べると1・7ポイント増。他の15項目も伸びはあまり見られなかった。

 小・中学校、高校、特別支援学校、中等教育学校、義務教育学校について調べた。ICT指導力は授業を担当している全ての教員を対象とし、自分の能力を評価してもらった。16項目それぞれについて「できる」「ややできる」「あまりできない」「まったくできない」の4段階から当てはまるものを選ぶ方法とした。
 「できる」「ややできる」と答えた割合が最も高かった項目は、「授業に必要なプリントや提示資料、学級経営や校務分掌に必要な文書や資料などを作成するためにワープロソフト、表計算ソフトやプレゼンテーションソフトなどを活用する」で90・8%に達した。1年前と比べ、0・1ポイント低かった。
 低調だった項目は、「児童・生徒が互いの考えを交換し、共有して話し合いなどができるように、コンピュータやソフトウェアなどを活用することを指導する」の61・2%に続き、「グループで話し合って考えをまとめたり、協働してレポート・資料・作品などを制作したりするなどの学習の際に、コンピュータやソフトウェアなどを効果的に活用させる」で0・2ポイント増の62・3%だった。
 伸び幅が最も大きかった項目は、「児童・生徒が情報セキュリティの基本的な知識を身に付け、パスワードを適切に設定・管理するなど、コンピュータやインターネットを安全に利用できるように指導する」が2・1ポイント増で、78・9%となった。

文部科学省

連載