小中の夏休み延長・休業13% 文科省が自治体にコロナ対応調査
2面記事短縮授業・分散登校2割超
新型コロナウイルス感染症の深刻化に伴い、1日時点で約13%の自治体が、小・中学校で夏季休業の延長や、臨時休業といった対応を取っていたことが、文科省の調査で分かった。短縮授業や分散登校とした自治体は23%を占めた。
同省は7日、全国の公立小・中学校、高校、幼稚園などを設置している自治体を対象に、夏季休業明けの対応を調査した結果を公表。1757自治体が回答した。
学校種別に見ると、夏季休業の延長や臨時休業で対応するとした割合は、小学校が12・4%、中学校が12・8%、高校が19・2%。幼稚園は11・5%だった。延長した夏季休業・臨時休業の平均日数は、小学校、中学校は共に4・7日。高校が5・8日、幼稚園が6・2日だった。
短縮授業や分散登校で対応するとした割合は、小学校で23・0%、中学校で22・9%、高校で34・2%、幼稚園で11・9%だった。平均日数は、小学校が6・9日、中学校が6・8日、高校が9・7日、幼稚園が6・6日だった。
休業期間中の家庭学習の形態は、「教科書や紙の教材を活用した家庭学習」がどの学校種でも多く、小学校は53・7%、中学校は59・7%、高校は59・4%に達した。
学校や教委が独自に作成した動画を活用するとした割合は、小学校で15・2%、中学校で16・0%、高校で17・4%だった。
それ以外のデジタル教材やデジタル教科書を活用するとした割合は、小学校が29・1%、中学校が30・7%。1人1台端末がおおむね整備されている小・中学校でも約3割にとどまった。小・中学校のように端末整備が進んでいない高校は14・5%だった。
同時双方向型のオンライン指導となると、小・中学校と高校では大きな差が見られなかった。高校は33・3%、小学校は27・2%、中学校は30・5%だった。
教員を対象とした新型コロナウイルス感染症ワクチン優先接種の状況も調べた。実施した、もしくは実施を予定している都道府県は83・7%、市町村は83・3%。実施しなかった、もしくは予定していないと答えたのは、都道府県が11・6%、市町村が15・7%だった。