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国語の発問 いいのはどっち? 問いくらべ

18面記事

書評

山中 伸之 著
小学校の定番教材を題材に

 授業に関わる者であれば、この題名に心を引かれるのではないだろうか。
 小学校では、授業時数が一番多いのが国語。子どもと良い授業をつくりたいけれど、発問に悩むという声を耳にする。
 本書は、3章構成。発問について意識してきた著者が、長年追究してきたことを基にまとめたものである。 
 第1章「よい発問とはどんな発問か確かめよう」は11のコンテンツでその意味を伝えている。「考えるべきことが明確であること」の中にある読者への問い掛け「授業中子どもたちに発問した後で、すぐに質問されることはないか」に思わずうなずく。何が課題なのか、考えなければならないことは何か、随所にあるイラストも読者に視点を与えている。第2章「よい発問のつくり方をマスターしよう」の中に、教材を十分に研究するには「素材研究」が大切とする著者の考えが示されている。第3章「発問をくらべてどちらがよいか考えよう」では、「おおきなかぶ」や「ごんぎつね」など六つの教材文を例としてその考え方を述べている。
 「子どもはどんな発問でも答えようとする」(コラム1)にある著者の言葉を重く受け止め、子どもたちのために、良い発問とは何かを著者と共に追究していきたいものである。
(2090円 学陽書房)
(伊藤 敏子・仙台市教育局学びの連携推進室専門員)

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