「うつのみやの戦災展」始まる
関東版 宇都宮市では、宇都宮空襲を広く市民に知ってもらうとともに、平和について考えようと「うつのみやの戦災展」(主催=宇都宮市)を7月9日から8月31日まで、宇都宮市城址公園清明(せいめい)館で開催している。
宇都宮は1945(昭和20)年7月12日深夜から未明にかけ、アメリカ軍のB29爆撃機115機に空襲され死者620名以上、負傷者128名以上にのぼった。宇都宮には当時、飛行機生産など軍需工場関連施設が多くあったため、そこに働く労働者の戦意を喪失するために市街地をねらったといわれており、当時の市街地の半分が焦土と化した。
展示では、米軍の5インチロケット弾実物大模型、機銃弾、罹災証明書、千人針など約50点の資料を展示している。特に今回は、7月12日の空襲以外にも機銃掃射などによる被害があったことを知ってもらおうと、「陸軍宇都宮飛行場」への攻撃撮影の動画(25秒)も初公開されている。動画は米軍機の搭載カメラで撮影され、米国立公文書館の公開資料から市教委担当者が見つけたもので、短いながら迫力ある映像が残されている。
また、あわせて当時空襲にあった人たちの証言も展示され、当時を知ることのできる貴重な展示となっている。
開館=午前9時~午後7時
入場無料
問い合わせ=清明館 028―638―9390