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一刀両断 実践者の視点から【第44回】

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論説・コラム

学校での生理用品配布

 生理用品の無償配布が広がっている。千葉県では、学校でどのように配布するか検証するという。では、今はどうしているのか確認したい。「手渡ししない」というワードを目立たせているが、それがポイントなのだろうか。トイレに機械を置いてという案もあるらしいが、どうも生徒目線とは思えない。
 行政は「人、もの、金を配る」という対処療法になりがちである。学校現場では、ため息が出るような物納もよくある。
 さて、生理用品の配布は喫緊のものであり、配布を受けることは当然の権利とも思える。ならばこそ学校での配布でなくとも、薬局などでもアプリで貰えるようにしてはどうだろうか。
 昔、お腹に虫がいる子どもには薬剤が入ったチョコレートが配布された。その光景を今でも鮮明に覚えている。「貧しいから」と見られることは、心に残るものである。
 いじめアンケートに事実を書いてしまえば、呼び出されてチクったとなりかねない。事実を書ける学校にはなっていないのであれば、校内でもできるようにするのが目指すべき姿ではある。残念ながらそのレベルの学校があるのなら、訪問をさせていただきたい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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