色付き方眼ノート発売 視覚過敏のある小学生向け
2面記事コクヨ
コクヨ(大阪市)は、視覚過敏などのある小学生向けに、緑や紫、黄色の紙を使用した方眼ノートを開発し、オンラインショップで発売している。色付きの中紙を使用することで光の反射を抑え、まぶしく感じにくくした。
令和元年6月、ある高校生がSNS上で「視覚過敏の私から、お願いです」として、白いノートのまぶしさや色付きノートの使いやすさを訴えた投稿が注目を集めたことを契機に、同社は光の反射を抑えたノートの開発を始めた。
令和2年3月には「カラーノート研究会」を立ち上げ、6千人を超える応募の中から16歳以上の71人をメンバーに選んだ。そのうち視覚過敏のある人は34人、視覚過敏のない人は37人。10冊以上のカラーノートを提供し、実際に使用した感想を募った。
研究結果を踏まえ、令和3年1月に横罫線の「キャンパスノート カラーペーパー」を発売すると、小学生用のカラーノートを望む声が多数寄せられた。
小学生が使いやすい5ミリ方眼罫を採用したセミB5サイズの「キャンパスノート(用途別・カラーペーパー)」は、グリーン、パープル、イエローの3種類。1冊231円で販売している。
学習障害のある小学生はカラーノートがきっかけとなり、学校で合理的配慮の提供が進んだという。また、障害のない子どもたちからも「色付きのノートは勉強のやる気が出る」などと好評だ。
同社の担当者は「白いノートが『普通』や『当たり前』ではなく、カラーノートが『眼鏡』のようになれば。子どもたちが自分に合った好きなノートを使っている世界を広げていきたい」と話す。
小学生向けカラーノートの詳細や購入は同社オンラインショップ「コクヨショーケース」へ。