一刀両断 実践者の視点から【第43回】
NEWS災害ボランティアと大学生
月曜日から私の友人達が熱海へ向かった。ボランティアのベテラン達である。早速メールが届いた。
この近くに住めるところはありませんか?何処でもいいのでと。中には気になる内容もあった。メガソーラーの設置や著名な実業家の住宅である。そこからヘリで東京へ通っている事や、山をくり貫いて巨大な地下施設があるとも。しかし、メディアはこの事には一切触れないと。それが事実なら盛り土は必要だったのではないだろうか。
さて、地元の中学校すなわち避難所の様子が動画で配信されていた。怯え、焦燥感を抱き、落胆している住民の姿が確認できた。この動画を見せながら大学の授業を試みた。
ボランティア行動を促したところ、学生たちの反応は「素人が行くとかえって迷惑になるからしない」というものだった。確かにその通りである。
しかし、ボランティア受付所が出来たら行動してもらいたいと感じた。何故なら「迷惑をかけるから」が、私は関わらないと聞こえた気がしたからである。行動を起こすか起こさないかは、紙一重である。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)