コミュニティ・スクール推進の実践など紹介
4面記事「教育研究シリーズ第59集」発行
全国連合小学校長会はこのほど「教育研究シリーズ第59集 自ら未来を拓き[ともに生きる力]を育む 学校経営II」を発行した。同会が毎年発行しているもので、テーマに即して全国の校長が提言や実践事例を24本寄せている(肩書などは昨年度のもの)。
糸永敏明・大分県国東市立国東小学校校長は、「教職員の負担軽減・目標協働達成を目指したコミュニティ・スクールの推進」と題して以前勤務していた同市立安岐小学校での実践内容を紹介した。
同校は平成28年に市教委からCSの指定を受けた。学校と地域をつなぐコーディネーターなどの加配はなく、管理職とCS担当が学校運営協議会に関わる業務を担った。糸永校長は、職員の負担軽減の視点でCSの構築を目指した。
学校支援の組織としては、学力・読書、健康・体力、安心・安全などに関わる五つの応援団を設置し、支援を依頼した。また市教委社会教育課と連携して、地域住民による児童への補充学習の場も設定。水曜日の放課後や長期休業期間中に実施した。
他にも、既存の学校支援組織やPTA役員、地区老人会や教職員を交えての拡大学校運営協議会を開き、学校の課題分析や家庭・地域で取り組めることなどを協議し、実行していった。
一連の取り組みの成果としては、教職員が負担軽減を実感し、学校・家庭・地域の役割分担が明確になり、それぞれに当事者意識が芽生えたことなどを挙げている。
事例の中には、新型コロナの影響や対応に触れたものもあった。
発行は第一公報社(Tel03・6801・5118)。定価1986円。