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学校行事などの中止・縮小、小学生に悪影響

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 日本財団と三菱UFJリサーチ&コンサルティングが小・中学生、高校生の保護者を対象として実施したインターネット調査で、コロナ禍に伴う学校行事の中止・縮小は、学校段階が低いほど、児童・生徒の非認知能力や生活習慣に対し、好ましくない影響を与えているとする結果が出た。29日に発表した。
 この調査は、今年3月、インターネットアンケート調査会社のモニターに対して実施。4000人から回答を得た。自分の子どもの状況について答えてもらった。
 非認知能力は、「自分自身に自信を持てていた」「思ったことを言葉に出して表現できていた」「難しいことでも前向きに取り組めていた」「勉強に対して集中できていた」として調べた。
 中止・縮小された学校行事のうち、「運動会・体育祭・球技大会」は、小学生の非認知能力に対して好ましくない影響を与えていた一方、中学生・高校生には、そうした傾向は出なかった。友達と遊ぶ頻度や心身の健康についても、小学生に対して、好ましくない影響が出ていた。
 「修学旅行・移動教室」は高校生の非認知能力に好ましくない影響を与えていた。
 「音楽会・文化祭」は、中学生の非認知能力に好ましい影響を与えていた。これに対しては、そうした活動の好き嫌い、得意不得意といった意識から、中止・縮小が好ましい影響を与えたのかもしれないとの見方が出ている。
 このような結果から、「学校行事の中止・縮小は、特に低年齢児の非認知能力・生活習慣等に悪影響を与えているため、学校内外で失われた機会をカバーする努力が求められる」などとまとめている。

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