高校生ら、自分で検体採取 コロナ抗原検査キット配布
1面記事文科省
文科省は、新型コロナウイルスへの感染状況が分かる抗原検査を高校などで実施することとし、その方法などを公表した。検査は生徒や教員自身が自分の鼻孔に綿棒を入れて、鼻の奥から検体を採取する。登校・出勤後に体調が悪化した場合に行うことを想定している。18日付で学校側から配布希望を募っている。
政府は5月末に、大学・高校・特別支援学校などに抗原簡易キットの配布を進める方針を明らかにしていた。
文科省は18日、「抗原簡易キットの活用の手引き」を公表。それによると、検査を行うことにより、早い段階で感染の有無を確認し、校内での感染拡大を防ぐ。
検査キットは、配布希望があり、条件が整っている学校に無償で配る。15~30分ほどで検査結果が分かる。せき、喉の痛み、発熱といった新型コロナウイルス感染症の初期症状が出た生徒や教職員が対象となる。抗原検査は、症状のある人に対して、正確な結果が出やすく、無症状の人の検査には向かないとしている。
高校の他、中等教育学校と特別支援学校の高等部がキットの無償配布を受けられる。
登校・出勤の前に発熱などの症状があった場合は、引き続き、欠席・欠勤するよう要請した。抗原検査を受けるために登校・出勤することがないよう、くぎを刺している。
配布を受けるに当たっては、生徒や保護者に趣旨を説明し、同意を得ておくことが必要。文科省は保護者向け説明資料や、同意を得るための書式の例を作成し、公表している。
この書式では、「保護者の同意がない場合は、本人が希望しても検査を実施できない」と記している。また、検査を受けることを強制してはならないことも示した。
検査の結果、陽性反応が出た場合は必ず医療機関を受診するよう求めた。陽性反応が出なかった場合も、実際には陽性だった可能性があることから、早く帰宅させることとした。