一刀両断 実践者の視点から【第18回】
NEWS校長による「直訴」
久し振りにスカッとした。
《小学校長が大阪市長に批判書面/オンライン学習で現場混乱》(共同通信)という記事を読んだ。
どういうルートでニュースになったのかは知りたいが、学校現場の責任者である校長の切なる思いが伝わってくる見出しである。私も同じようなことをやった経験がある。結果として見せしめのように教育長から処分された。そのくらいの腹がなければ行動出来ない。
組織的には、教委へ上げて教育長が市長へとあげられる案件だろうが、握り潰されるのが間違いないからこのような動きに出たのではないだろうか。
ここで気になるのは、他の校長や校長会役員の動きである。
私の場合、業者委託の不透明性や、議員が卒業式に出られないからと教育長が卒業式を早めるように指示するなどの行為があった。そこで、前例を無視して指摘したのである。すると、身勝手だとして、臨時校長会が私のために2度も開かれ糾弾された事があった。こうしたある意味、直訴のような行動をどう処理するか見ものである。私が今も現職なら同じことをしたかもしれない。さてさて市長他幹部がどの程度の器かを確かめるチャンスである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)