免許更新制「2年で30時間」見直しへ 中教審、委員会始動
1面記事 文科省は4月30日、教員免許更新制の見直しを話し合う中央教育審議会の小委員会の初会合を開いた。事務局が現行制度の見直し部分として、2年間で30時間の講習を受講する仕組みや、1講習を6時間単位とする運用を候補に示した。また複数の委員から教員の研修履歴を残し、研修を更新講習として認める仕組みを求める意見が上がった。
小委員会の主査には加治佐哲也・兵庫教育大学学長が就いた。
初会合のこの日は、これまで教員養成部会で上がった意見の中から、文科省が改善策の候補を提案。
・更新講習の受講期間を2年間から5年間に延長する
・講習のオンライン化を促進する
・1講習の単位を6時間以下にする
・免除対象の要件を拡大する
―などを示した。1講習の時間を減らすのは、教育委員会による短時間の研修を、更新講習として認めやすくする狙いがある。
委員からは、研修履歴の活用以外にも、受講期間を延長し、必要な時期に必要な講習を受けられる仕組みにしてほしいといった声が出た。
今期中教審では、答申に先駆けて教員免許更新制の見直しの方向性をまとめる。