「1人1台」活用の手引 準備手順や教科別ポイント
3面記事相模原市教委
相模原市教委は、GIGAスクール構想実現後の教育方針や授業でのICT機器の活用方法などをまとめたハンドブックを作成した。ICT機器活用の準備手順や小・中学校での授業の活用のポイントを教科別に掲載。同市立総合学習センターのホームページから閲覧できる。
前半では、GIGAスクール構想の目的や1人1台端末でできること、必要な準備などを紹介している。
1人1台端末でできることとして、プリント配布の時間や発表の準備時間の削減、個の特性に応じた教材提示などを挙げた。同市ではGoogleの「Classroom」を利用。アカウントを作成し、児童・生徒たちと利用できるようになるまでの手順を説明している。
最初の3カ月でできるようになりたいことをまとめたチェック表も作成した。
1カ月目は「クラスのICT活用ルールをみんなで確認する」「教員が児童・生徒にClassroomで資料や課題を出す」といった初歩的なもの。2カ月目は「教員が児童・生徒から受け取った回答にコメントを返す」「児童・生徒の自発的なコンピュータの利用を推奨する」、3カ月目は「教員と児童・生徒が課題のやりとりをリアルタイムで行う」といったように、徐々に高度なものになっている。
後半では、小学校と中学校の授業でそれぞれ活用するためのポイントや有効な外部サイトを紹介。国語や算数・数学はもちろん、体育や音楽、特別活動についても取り扱っている。
小学校の算数では、答えが複数ある問題について、多様な見方・考え方の共有に有用だという。各児童の解決方法をオンラインや画面上で共有することで、思考の幅を広げる手助けになるとしている。また、図形の単元で活用できる図形作成サイトの情報も載せた。
中学校の美術では、生徒の作品を多面的に見ることに効果を発揮するという。端末を利用することで、作成過程を動画に撮ったり、完成品を四方から撮影したりできる。美術館や博物館の所蔵品をオンラインで閲覧できるサイトを紹介。検索機能も活用することで、鑑賞の幅が広がるとしている。