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GIGAスクールはじめて日記 Chrome bookと子どもと先生の4カ月

16面記事

書評

堀田 龍也・佐藤 和紀・三井 一希・渡邉 光浩 監修
棚橋 俊介・西久保 真弥 著
つまずき乗り越え前進した日々

 GIGAスクール元年とも呼ばれる令和3年度がスタートした。1人1台の情報端末が整備され、これからどのように活用していこうかを考えている学校も多いのではないだろうか。本書で扱っている内容は、情報端末とネットワーク環境を先んじて整備して、何が起こるかを記録・分析し、その他の学校に向けて役立つ情報を得ることを目的とした二つの学級の4カ月にわたる記録である。二つの学級で利用した情報端末は、グーグル社のChromebook。同社による協力の下、児童数+関わる教員数の情報端末を借りることができた。
 この取り組みは、令和2年度2学期からスタート。「実践○カ月目」といった章立てになっており全4章となる。ICTの操作に不慣れな中でつまずきを重ね、それでも一つ一つ着実に乗り越えていった毎日。学級担任自らが記した日誌スタイルになっている。
 例えば、「実践1カ月目」の第1週。パスワードを設定した後、端末を文房具のように扱うため、学習規律の一環として「使い方のルール」を決めたエピソードなどが紹介されている。その後には「授業設計力の重要性」や「端末機能の掘り下げ」などが続き、時系列で取り組んだ内容や課題、成果などが詳しく書かれている。
 当該校の校長や研究者からのコメントもあり、GIGAスクール入門書にもなるだろう。オールカラーで読みやすいのも大きな特徴になっている。
(1320円 さくら社)
(斉)

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