しつけでの体罰を大人4割が容認
2面記事 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは3月25日、子どもに対するしつけのための体罰等の意識・実態調査の結果を公表した。いまだに約4割の大人が体罰を容認しており、総称としての「体罰」には反対でも「お尻をたたく」「怒鳴りつける」など個別の行為は容認する人も一定程度いることが分かった。
調査は、親などによる体罰を禁止する法律の施行から約1年が経過した現在の「子どもに対するしつけのための体罰等」について、日本全国の大人の意識や実態を確認するために実施。意識調査は2万人、実態調査は千人の20歳以上の男女を対象に、今年1月に実施した。
このうち、意識調査では、体罰することを容認する回答者の割合は41・3%だった。前回の平成29年調査から15・4ポイント減った。しかし、いまだに5人に2人が体罰を容認していることが明らかになった。
具体的行為を見ると「お尻をたたく」は51・3%、「怒鳴りつける」は44・0%が容認。1年前からの意識の変化については、13・3%が「容認」から「容認しない」に変化していた。
実態調査では、過去3カ月以内に29・2%が「お尻をたたく」、37・1%が「怒鳴りつける」を「行った」と回答している。体罰を「決してすべきではない」とした回答者の中にも「お尻をたたく」が1回以上あったと回答した人が19・5%いた。
こうした結果を受けてセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、体罰等に関する調査を国レベルかつ継続的に実施するなどの提言をまとめている。