見知らぬ友
16面記事マルセロ・ビルマヘール 著
宇野 和美 訳
オーガフミヒロ 絵
ルシオには、ピンチになるとなぜか現れ、他の人には見えない「見知らぬ友」がいる。
ある日、算数のテストで分からない時に「見知らぬ友」が現れた。そして、テストにルシオの筆跡で答えを書いていなくなった。テストは満点だった。
またある時、好きな子に告白できずにいると、「見知らぬ友」が現れ、好きな子にラブレターを渡せて思いが通じた。大人になってからは、家庭を持ち、大臣や大統領の演説原稿を書く仕事も「見知らぬ友」のおかげで順風満帆だった。しかし…。
表題作をはじめ、軽やかなストーリーの中に、人生の秘密とほろ苦さ、そして、ささやかな喜びが隠された10編の物語。アルゼンチンの実力派作家が若い読者に贈る珠玉の短編集。(中学生から)
(1870円 福音館書店 Tel03・3942・1226)