大阪市の小学校教諭が子どもへの接し方を絵本に
7面記事 「怒鳴らないで、笑わせて」―。こうした子どもから教師(大人)への要望という意味合いが込められた絵本「ぼく、わたしのトリセツ」(アメージング出版)が刊行された。著者は松下隼司・大阪市立豊仁小学校教諭。「謝ること」や「けんかの仲直り」などについて、かわいらしい絵と共に、子どもと大人のやりとりがたくさん描かれている。エピソードは、松下教諭の実体験が基になっている。
読者は子どもを想定。大人でも教育関係者に加え、アンガーマネジメントなどに興味のある人の参考になるような内容を扱っている。
若手の頃、「私自身も怒りの感情コントロールが苦手だった」と振り返る松下教諭。アンガーマネジメントの理論を学び、資格を得ても学校現場で通用しないことも少なくなかった。「正しさ」より「楽しさ」を追求したことが効果的だったことから、絵本の形式を採用。一人一人の子どもへの効果的なしかり方や伝え方などがある。それを詳しく楽しく表現したかったという。
「この絵本を読み、身近な子どもへの対応に悩まれている人の肩の力が少しでも抜ければ」と期待を寄せる松下教諭。家庭だけでなく学級文庫や学校図書館にも置きたい一冊で、学校現場ではアンガーマネジメント研修でも活用できそうだ。
全68ページ、定価1100円(税込み)。ウェブ通販サイト「Amazon」で購入できる。