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文科省が修学旅行実施に向け予算措置等の対応を解説

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 児童生徒にとってかけがえのない思い出となる修学旅行の実施について、萩生田光一文科相はこれまで、コロナ禍においても可能な限り実施することを求めてきた。今回の緊急事態宣言下においても、その方針は変わりないことを1月12日の会見で説明した。

教育効果の高い活動
 新型コロナ感染の再拡大に伴い、1月8日から始まった今回の緊急事態宣言を受け、萩生田氏は会見で、「修学旅行は、子どもたちにとってかけがえのない貴重な思い出となる教育効果の高い活動であるため、適切な感染防止策を十分に講じたうえで、その実施について最大限の配慮をお願いしたいという考えに変わりはない」と、方針の継続を表明した。
 また、緊急事態宣言が発令された状況を踏まえ、「学校や教育委員会などの学校設置者において、学校の所在地や目的地の感染状況、また、基本的対処方針や衛生管理マニュアル、国内修学旅行の手引きなどを踏まえて、感染防止策の確実な実施や保護者などのご理解・ご協力を前提に、適切に判断をしていただきたい」と述べ、当面の措置として修学旅行をいったん取りやめる場合も、教育的意義や児童生徒の心情に配慮して、近距離での実施や旅行日程の短縮、翌年度への実施の繰り越しなどの配慮を求めた。

保護者負担ないように
 すでに一度、実施を延期している場合の、再度の延期にかかるキャンセル料については、現場を見ながら保護者に「負担が生じることのないような対応をしていきたい」との考えを示した。修学旅行で活用可能なGo To トラベルも、停止となったが、年度末までに「何かをしなければならないということで、仮にご父兄の負担が生じるようなことがあれば本末転倒だと思いますので、現場でそれぞれ考えていだたきたい」と、自治体や学校ごとの判断を促した。

バス増便など補正予算で支援事業
 文部科学省は、ウェブサイトの新型コロナ対応のページで、学校設置者と学校関係者に向けたQ&Aを更新し、修学旅行の対応について情報を公開中だ。「今年1月の緊急事態宣言下での修学旅行の実施について、文部科学省はどう考えているか」への回答として、大臣会見時の回答内容に加え、特定都道府県以外の地域にある学校の考え方も掲載した。
 「修学旅行を中止又は延期した場合のキャンセル料、感染症対策や計画変更等により生じた追加的費用等については、国として支援してもらえるのか」には、各自治体の判断により「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の活用が可能だとし、「各自治体の財政担当部署と調整の上、活用について検討をお願いします」とした。
 ここでの感染症対策や計画変更等により生じた追加的費用等とは、例えばバスの借り上げや、Go To トラベル事業の割引分で感染症対策を実施する予定であったが、同事業の一時停止に伴い追加が見込まれる費用も含むとしている。
 各自治体の臨時交付金の活用事業には、修学旅行等に関する事業も多い。内閣府地方創生推進事務局ホームページの「地方創生図鑑」を参考にするよう求めた。
 また、修学旅行等において、感染症を防止する観点からバスを増便したり、消毒液等の保健衛生用品を購入したりする場合は、文部科学省第2次補正予算に計上されている「学校再開に伴う感染症対策・学習保障等に係る支援事業」や第3次補正予算に計上されている「感染症対策等の学校教育活動継続支援事業」の活用が可能とした。

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