教員免許制の在り方検討も 義務標準法改正案を閣議決定
1面記事 政府は2日、小学校の学級編制の標準を現在の40人から35人に引き下げるための義務標準法改正案を閣議決定した。令和3年度は2年生に適用し、その後、学年進行で引き下げる。改正案では附則で、優秀な教員の確保に向け、教員免許制度の在り方を検討することを明記した。
萩生田光一文科相は同日の会見で「教員免許制度の抜本的な見直しを行うことで、多様で質の高い教師が確保できるよう取り組む」と述べた。
また、これに先立ち文科省は1月29日、省内に設けた教員確保の検討会議の第2回会合を開き、人材確保と質向上に向けて今後取り組む政策を示した。
教員確保では、小学校の教員養成課程を置く大学を増やす。そのために科目開設の種類や専任教員の配置などの設置要件を緩和する。令和3年度に要件の緩和を検討し、令和5年度以降に課程を増やす。
また、学生が小学校・中学校両方の免許状を取りやすくするため、共通科目を開設して総単位数を減らす「義務教育特例」を創設。令和4年度から大学で開始できるようにする。
質向上では、新たな教員養成プログラムを始める。ICT活用時代の教員養成を行うため、教職課程のカリキュラムを柔軟に編成できる特例制度を令和3年度に創設する。これまで中央教育審議会は「フラッグシップ大学」として創設を求めていた。