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「こんな場面に弁護士を」文科省が手引書 訴訟前の解決を目指す

3面記事

文部科学省

 文科省は学校・教委と弁護士の連携に関する手引書をまとめ、ホームページ上で公開した。いじめ、児童虐待、不登校、体罰などに関する具体的な事例を盛り込み、それぞれについて弁護士の考え方を紹介した。教員への研修、児童・生徒を対象とした出張授業などの例も掲げている。
 この手引書は、「教育行政に係る法務相談体制構築に向けた手引き」と題して公開している。作成には日本弁護士連合会が協力した。主に、教育委員会が法務分野の相談体制を整備するための手引として作成したが、個々の学校が問題解決・予防に役立てられそうな内容となっている。
 政府は本年度から、地方交付税措置により、都道府県と政令指定都市の教育委員会については、弁護士への相談に必要な経費を確保している。この手引書では、それを踏まえて、訴訟など深刻な事態に至る前に、問題を解決することが期待されるとしている。
 弁護士に依頼できる用務としては、助言、教員研修、出張授業の他、児童・生徒の保護者が学校や教委に対して過剰な言動で要求・交渉してきたときなどに同席してもらうといったことを挙げている。
 いじめに関する例では次のような具合だ。加害者が特定できなかったことを被害者の保護者に連絡したところ、保護者からは、調査が不十分であり、隠蔽だとの抗議があった。これに対し、いじめ防止対策推進法に基づいて、事実確認をすること、保護者から調査が不十分だとの指摘があった時点で弁護士に相談しておくことが望ましいなどとしている。

文部科学省

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