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高校の低所得世帯対象に端末等補助 3次補正予算案を閣議決定

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 政府は15日、令和2年度第3次補正予算案を閣議決定した。文科省は高校での情報端末整備や、学校の新型コロナウイルス対策支援などを含め1兆1830億円を計上した。小・中学校に続き、高校でも継ぎ目ない情報端末環境を整備する他、感染者の拡大が懸念される冬場の感染症対策を強化する狙いだ。

 高校の端末整備には259億円を計上した。低所得世帯の生徒を対象に小・中学校と同様、上限4万5千円を支援する。高校では、統一した端末は導入せずに自治体によって多様な整備方法が取られている実態を踏まえ、整備の仕方は自治体に委ねる。
 小・中学校で先行して補助していた家庭学習のための通信機器の整備についても高校に拡大する。通信環境のない家庭にモバイルルーター整備のための費用を1万円まで補助することとした。
 学校には、校種共通で新たに通信環境の整備を支援する。回線を教育センターなどに集約してからインターネットに接続している自治体に対し、学習に利用する回線のみ、インターネットに直接接続する方式への改修費用を補助する。
 校務用と同じ回線を利用している自治体では、通信速度が遅くなるなどの問題が起きていたという。改修は公立学校が対象で3分の1を補助する。
 学校の感染症対策支援では341億円を盛り込んだ。1次、2次の補正予算に引き続き、校長の判断でマスクや消毒液、非接触型の体温計などの保健衛生用品を追加購入するための経費を補助する。交付額は学校規模に応じて1校当たり最大240万円を支給する。
 感染症対策関連として教員の研修支援にも予算を計上した。今年、夏休みの短縮で研修機会を逸した教員が、法定研修以外の研修に参加したり、勉強のために図書を購入したりするのに必要な費用を支援する。

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