通級免許状の創設、見送りへ 中央教育審議会
NEWS 文科省は13日、中央教育審議会の「新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会」を開き、答申素案を示した。
特別支援教育の専門性向上を巡り、小・中学校の担当教員に向けた新たな免許状の創設を提言することも検討していたが、見送った。代わりに、教育委員会が開設している特別支援学校教諭免許状の認定講習の受講を促すことにした。
一方、特別支援学校教員に専門免許状の所持を猶予している現在の規定については「直ちに廃止することは困難」とし、今後も続ける考えを示した。平成27年の中教審答申では、本年度までの間に、特別支援学校の全教員が専門免許状を保有することを目標にしていたが、昨年度時点で83%にとどまっており、達成は難しい状況だ。
この日示された答申素案は、10月に出した中間まとめに関係団体からのヒアリング結果を反映したもので、小学校高学年からの教科担任制の導入なども盛り込んでいる。
特別部会では、学習内容の定着を重視する「修得主義」の考え方を取り入れることも議論。関係団体の意見を受けて「義務教育段階から原級留置(留年)を行うことは児童生徒への負の影響が大きい」などと素案に明示した。