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GIGAスクールを安全に実現する学校体制を考えるセミナー開催

8面記事

ICT教育特集

eラーニングを活用しすべての先生が学ぶ

 9月26日、「学校情報セキュリティセミナー2020~GIGAスクール構想を安全に実現するための学校体制を考える~」(主催=一般社団法人日本教育情報化振興会、協力=広島県教科用図書販売)の第一回セミナーが開催された。GIGAスクール構想では、今まで以上に子どもも教員もICTを活用するようになる。安全かつ便利に活用し、教育効果を向上しつつも教員の負担を軽減するにはどうすればよいか。現役学校長や校長経験のある識者、情報教育の専門家らが、学校体制の在り方や実践事例を語った。新型コロナの影響でオンライン開催となったが、教育関係者の興味関心は高く、全国から200を超す観覧者が画面越しに聴き入った。
 特に議題に挙げられたのが、研修の在り方だ。GIGAスクールの1人1台やクラウドという新しい環境を子どもも教員も安全かつ有効に活用していくには、今までとは異なる知識と意識も必要となってくる。しかし教員は多忙を極めており、働き方改革も進めねばならないため、今までの集合研修や校内研修だけでは限界がある。
 そこで注目されるのがeラーニング教材を使った研修だ。eラーニング動画教材「事例で学ぶ学校情報セキュリティ」(開発・販売=広島県教科用図書販売)を用いた研修をすでに行っている学校からは、「いつでもどこでも自分のペースで受講できる」「動画なのでわかりやすく短時間で学べる」「各教員の履修状況も把握できる」メリットがあり、研修の質向上と教員の働き方改革を両立できるとの報告が寄せられた。
 基調講演を行った東北大学大学院の堀田龍也教授は、「GIGAスクールでは、すべての先生が情報モラルやセキュリティを学び、子どもに教えられるようにならなければならない。eラーニングなどを用いて、効率的に繰り返し学んでいく必要がある」と強調した。
 このセミナーは11月、12月にも開催される予定だ。

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