2019年度文部科学白書 教育の情報化を特集
8面記事ICT端末は令和の学校のマストアイテムに
文部科学省が7月に公表した2019年度文部科学白書は特集で、教育の情報化を取り上げ、環境整備の現状やGIGAスクール構想の解説、事例紹介などを掲載している。経済協力開発機構(OECD)の2018年度「生徒の学習達成度調査(PISA)」で参加国生徒に行ったICT活用調査についても紹介。インターネットの利用時間は、チャットやゲームを利用する頻度の高い生徒の割合がOECD平均を超える一方、コンピュータを使って宿題をする頻度がOECD加盟国で最下位だった。
また、OECDが同年実施した「国際教員指導環境調査(TALIS)」の結果では、日本の教員が児童生徒に課題や学級での活動にICTを活用させる割合は20%に届かず、TALIS参加国で最下位レベルだった。これらの結果から、学習のためにICTを活用する認識が極めて低く、特に学校での利活用が世界から大きく後塵を拝していると指摘した。
こうした状況を踏まえ、政府はGIGAスクール構想の実施を加速。「1人1台端末環境と高速大容量の通信ネットワークの一体的な整備により、日本の学校教育は大きく変わる。平成の時代、ICT端末は「学校にあったらいいな」だったが、令和の時代には『マストアイテム』『スタンダード』である社会を早期に構築していく」としている。