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わいせつ教員らへ厳格対応 懲戒免職データ40年分調査可能に

2面記事

文部科学省

文科省が拡充

 文科省は15日、わいせつ行為、性犯罪などにより懲戒免職となり、教員免許状が失効した人物かどうかが分かるデータベースについて、現状の過去3年分から40年分へと拡充させることを明らかにした。懲戒免職によって教員免許状が失効となった後、3年が経過すれば免許状を再取得でき、教壇に立てるようになるが、採用時に教育委員会などが懲戒の有無を長期間にさかのぼって知り、合否を判断できるようにする。

 教員による児童・生徒へのわいせつ行為は後を絶たない。平成30年度には、124人の教員が勤務校の児童・生徒へのわいせつ行為・セクシュアルハラスメントで処分を受けている。
 他に、教職員などへの行為で処分を受けた教員を合わせると、282人が処分を受け、163人が免職となった。
 処分を受けた教員の割合は若いほど多い傾向にあった。わいせつ行為・セクシュアルハラスメントで処分を受けた教員の割合は、20代で0・05%(71人)、30代で0・04%(82人)、40代で0・03%(53人)、50代以上で0・02%(76人)だった。
 児童・生徒を対象としたわいせつ行為が確認できた場合、文科省は懲戒免職処分とするよう求めている。近く、処分権限を持つ全ての教育委員会がその旨の規定を整える見込みという。
 今回、拡充するデータベースは平成30年度から運用しているもので、教員採用を行っている教育委員会、学校法人などが利用できる。「官報情報検索ツール」と呼ぶもので、氏名を入力すると、教員免許状が失効した人物の場合、どのような事由で失効したかが分かる。
 これまでは、免許が再取得できない期間に合わせて3年分を収録していたが、児童・生徒へのわいせつ行為や性犯罪に走った人物には、より厳しく対応するとして、収録期間を延ばすこととした。
 まず11月までに、収録期間を5年間へと延ばし、来年2月には、40年分を収録する予定。文科省は併せて、再取得禁止期間を3年よりも長くすることを検討する。
 収録期間の延長幅について文科省では、懲役・禁固の最長刑期が30年であることと、刑の執行後、10年で刑が消滅する扱いとなることから、合計の40年分を収録することとした。
 この間、教員免許状を再取得した人物を教員として採用することは可能だとの見解も示している。

文部科学省

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