<特別企画 コロナ問題>民間サービス無償提供 クラウドで協働作業可能に など
8面記事英語のヒアリング問題配信
小学生用 漢字・計算ドリル公開
学校の臨時休業により子どもたちが自宅で過ごす時間が増える中、民間企業や各種団体は児童・生徒の自主学習を支援しようと、無償の学習サービスをインターネット上で公開している。非常事態宣言の対象拡大などを受け、サービスを公開する期間を延長しているサイトも見られる。文科省や経産省のホームページでは、サービスを提供しているサイトをまとめ、随時更新している。
NTT東日本(東京・新宿区)は、同社が提供する学習支援クラウドサービス「おまかせ教室」を、6月30日まで無償提供している。インターネット経由でドリル学習に取り組めたり、複数人で同じページにアクセスし共同作業が行えたりする。
サービスの提供先はNTT東日本エリアの17都道県内の教育委員会と小・中学校。導入すれば、学校だけでなく、子どもが自宅のパソコンやタブレットからも活用できる。
「おまかせ教室ラインズeライブラリ」では、小学1年から中学3年までの5教科の各単元のドリル教材を提供。「おまかせ教室コラボノート」は、クラウドサービスを生かして共通の画面に複数人がアクセスして同時に作業でき、協働学習を支援するソフトウエアとなっている。
申し込み期間は5月31日まで。
LINEみらい財団(東京・新宿区)は他団体と連携し、中・高校の5教科の学習動画や英語のヒアリング問題などを配信している。終了期間は未定。誰でも無料で利用できる。
同社はLINE公式アカウント「新型肺炎休校サポート LINEみらい財団」を開設。友だち登録をすると、英語を除く4教科の授業動画を学年別に選択して視聴できる。英語のみ、別のアカウントの友だち登録が必要。英単語や文法、リスニングの練習問題などに取り組める。
授業動画や練習問題の配信には、(公財)日本数学検定協会(東京・台東区)、市進ホールディングス(千葉・市川市)、学研ホールディングス(東京・品川区)、教育情報サービス(宮崎市)が協力した。
光文書院(東京・千代田区)は、3月3日から小学1~6年生向けの漢字と計算ドリルのデータを無償で公開している。専用のデジタル教材プラットフォーム「ひまわりポケット2020」をインストールしたタブレット端末などで活用できる。
漢字ドリル「デジ漢」には、漢字辞書や読み書きテストの他、漢字の組み立てパズルや漢字めくりゲームなどを搭載。計算ドリル「デジ計」では、計算問題だけでなく「作図のしかた」などの動画も視聴することができる。
今月12日以降は2020年版のドリルに切り替えて配信を予定。学校だけでなく、家庭でも活用できる。
その他に、NHKがホームページで公開している「NHKforSchool」では、同局で放送した番組を、教科や校種別に分けて検索、視聴できるようにしている。