タヌキのきょうしつ
13面記事山下 明生 作
長谷川 義史 絵
1873(明治6)年1月、広島市のぼり町にできた小学校で授業を開始する。
金持ちになれるといわれる縁起の良いクロガネモチの木が校庭にあり、その根元のほら穴にタヌキの一家がすみついていた。
タヌキのお父さんは勉強好き。人間の子どもに化けて授業を受けた。そしてこっそり夜の教室に忍び込み自分の子どもたちに勉強を教える。
ある夜、教頭先生がそれを発見。秘密にしておけず奥さんに話す。
新聞にも掲載された。そのため校門の外でも人が押し掛けてきて、それを聞いた人でにぎわう。タヌキの学校は閉校する。
1945(昭和20)年8月6日原爆投下。焼け野原に。終戦後、広島は大きな街に。その後タヌキたちは…。タヌキの一家と広島の歴史が分かる。(小学校低学年から)
(1210円。あかね書房 Tel03・3263・0641)
(望)