教育改革の動向を詳報、学校現場支える
1面記事小林 幹長 日本教育新聞社社長
新年明けましておめでとうございます。
2018(平成30)年度から移行期間として取り組んできました小学校の新学習指導要領が、いよいよ本年4月、全面実施となります。準備は整ったでしょうか。「予測困難な時代に、一人一人が未来の創り手となる」ことを目指した新学習指導要領は学ぶ内容、指導する内容を示すだけでなく、「主体的・対話的で深い学び」という学び方も明らかにし、未来の創り手となるために必要な資質・能力の育成を目標にしています。
社会に開かれた教育課程やカリキュラム・マネジメントなど、新学習指導要領を効果的に実施するため必要な道筋を明示しているのも、大きな特徴と言えるでしょう。
学習内容も、2030年以後の社会を生きることを視野に、言語能力の確実な育成、理数教育や伝統文化に関する教育、体験活動の充実、また、高学年に外国語科を創設、中学年から外国語活動を学ぶようにするなど英語教育を深化させ、論理的思考力を身に付けることにもつながるプログラミング教育も本格化していきます。
2021(令和3)年度には中学校、2022(同4)年度には高校が学年進行で、新学習指導要領が始まり、「深い学び」が小・中・高校へとつながります。
一方で、学校の働き方改革が進行する中で、新しい教育の在り方を追究する上での教員の適正な業務の在り方を不安視する指摘もあります。
本年はまたオリンピックイヤーでもあります。7月24日には東京オリンピックが開幕し、東京パラリンピックは8月25日の開幕です。
今夏は日本列島が「オリンピック」一色になるかもしれません。児童・生徒も観戦に訪れるなど、学校教育にも大きな影響を与える可能性があります。
こうした変化の激しい時代にあって、それぞれの局面ごとに課題は山積していますが、日本教育新聞では各地の先進的な授業、学校経営の取り組みを紙面化し、中央、地方での教育改革の動向を詳細に報道するため、本年3月からの紙面改訂を予定し、学校現場を支えていきます。
日本教育新聞電子版「NIKKYO WEB」もデイリーニュース、動画、テーマに応じた連載など、掲載コンテンツを充実してきました。
大学入試改革はいったん立ち止まり、見直すことになりましたが、引き続き高校が直面する課題を前面に、全国的な「夏の教育セミナー」を開催いたします。
本年もなお一層のご理解と、ご支援を賜りますようお願い申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。