来年度の教職員定数改善、3726人に 文科省予算案
NEWS 文科省の来年度予算案に3726人の教職員定数の改善が盛り込まれることが決まった。各省庁が目玉事業などについて財務省と協議する「大臣折衝」で17日、合意した。同日会見した萩生田光一文部科学相は、直近の臨時国会での給特法改正案の審議を通じて、教員の勤務環境を改善する必要性が理解された、などと説明した。
定数改善のための義務教育費国庫負担金は、本年度より21億円増の1兆5221億円となった。
内訳は、
・小学校の英語専科指導教員が1000人
・教科担任制の導入や担任の持ち授業時数の軽減のための加配が2201人
・中学校の生徒指導体制の強化や主幹教諭の配置充実などに210人
・日本語能力に課題のある児童・生徒への指導や通級指導の基礎定数化に伴う定数増が315人
教科担任制導入などを目的とした2201人の加配のうち2000人は、チームティーチングの加配を振り替えた。英語専科指導教員は、2018(平成30)年度と19(令和元)年度に措置した2000人を合わせると3000人が加配される。
大臣折衝では、学校の教育活動を支えるサポートスタッフの増員も決まった。教師に変わって学習プリントの印刷などを行うスクールサポートスタッフは本年度より1000人多い4600人。中学校の部活動指導員は1200人多い1万200人。学力向上を目的とした支援員も300人多い8000人配置する。
本年度から「総合的な学習の時間」で、学校外の学習活動を4分の1程度まで単位として認められるようにしたことに伴い、教師に代わって立ち会いや引率をするスタッフを増やした。
学校の働き方改革を進めるため、大臣折衝の加配は教員の勤務時間を客観的に把握している自治体を対象に行うこととしている。