河合塾グループ 英の格付け会社と提携
3面記事世界標準で日本の大学評価
河合塾グループの「KEIアドバンス」は11月25日、世界大学ランキングを発表する英国QS社と業務提携を結び、国内で大学評価サービスを展開することを発表した。
QS社は、これまで大学を在籍者数や学術的評判など独自の指標を基に5段階で評価する「QS Stars」を世界40カ国600校の大学を対象に行ってきた。
同日の会見でKEIアドバンスの矢島敏男代表取締役社長は「各大学の強みや弱みが世界標準で判断できるようになる。世界中の受験生へのアピールや学内の組織改善にもつながる」と評価サービスを始める背景を説明した。
先月27日に発表されたQS社のアジアの大学ランキング2020年度版では、東大と京大は昨年から順位を下げ、それぞれ13位と15位。東京工業大学は一つ順位を上げ17位だった。
来日したQS社のシニアバイスプレジデントのベン・ソーター氏は日本の大学の現状について「研究の質は高いが、教育環境の整備に課題があると感じる。グローバル化に対応していくに当たり、サービスの導入で効果的な見直しをしてほしい」と話した。
評価は、博士課程の在籍者数、論文の引用数などに加え、学生の満足度など学術面以外の要素も盛り込んだ50以上の項目から判断する。