教員のわいせつ行為を類型化 防止のための対策示す
NEWS長野県・根絶検討委員会
長野県教委の設置した「わいせつ行為根絶検討委員会」は、教員のわいせつ行為を「てなずけ型」「救済者願望型」など四つに類型化し、校内研修などで「自分の考え方や置かれた環境と比較し、類似の状況がないか振り返る」といった活用の仕方を示す内容を盛り込んだ「自校の児童・生徒へのわいせつな行為に係る検証報告書」をまとめた。
同県内で直近10年間(平成21年5月~平成31年4月)に発生した「自校の児童・生徒に対する教職員のわいせつな行為」によって懲戒処分となった事案(14件)の分析結果を基に、今後の再発防止策を示したもの。
「わいせつな行為の類型と定義・特徴」では「関係乱用型」と「性嗜癖型」に大別し、さらに関係乱用型を相手も性的関係に同意しているかのような状況を作るなどの「てなずけ型」(4事案)、特定の児童・生徒に対し、過剰に同情、救済者であろうとする「救済者願望型」(3事案)、性嗜癖型を「性暴力型」(5事案)、「盗撮型」(2事案)に分け、さらに類型ごとに「4つの壁を越える要因と性問題行動を防ぐための対策の視点」や「再発防止に向けて」を提案した。
特に、教職員個人に対しては「自分事」と捉えるよう求め「同僚同士のワークショップにおいて、同僚などが類似の状況に陥っていないか振り返るとともに、今後も周囲の状況に関心を持ち続け、互いに気軽に相談できる関係性を築く」などと具体的アドバイスも載せた。