幼児教育・保育で園長調査 課題は保育者の資質向上
2面記事ベネッセ
保育実践上・運営上の課題として園長は「保育者の資質の維持・向上」を最も強く感じている―。ベネッセ教育総合研究所が16日に発表した「第3回幼児教育・保育についての基本調査」の結果、そうしたことが分かった。
調査は昨年11月、全国の国公私立の幼稚園・認可保育所・幼保連携型認定こども園の園長らを対象に実施し、4565人から回答を得た。
結果によると、保育実践上、運営上の課題については、「保育者の資質の維持・向上」が93・7%(「とても当てはまる」50・0%、「まあ当てはまる」43・7%の合計)で最も多かった。
この他、「保育者の定着・確保」「保育者の処遇改善」「管理職の指導力の向上」「保育内容・方法の充実」などで、「とても当てはまる」という回答が多かった。
「保育者の資質向上に必要な対策」について聞いたところ、「保育者同士が学び合う園の風土づくり」(38・9%)、「園内研修の内容の充実」(27・7%)、「保育者の給与面での処遇改善」(26・4%)を挙げた園長が多かった。
研修の内容で最も必要と考えられているのは「特別な支援を必要とする子どもの理解や保育」(82・8%)だった。
調査では、保育時間などについても聞いている。保育時間は、前回調査を行った2012(平成24)年より長時間化していた。
障害のある子どもや特別な支援を必要とする子どもがいる園は、国公立で9割、私立園で7割から8割に上ることも分かった。