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こうすれば、学校は変わる!「忙しいのは当たり前」への挑戦

12面記事

書評

妹尾 昌俊 著
働き方改革の原則、具体的に示す

 本書の副題は、「学校の働き方改革の教科書」だ。著者は、中央教育審議会・学校における働き方改革特別部会委員。学校業務改善アドバイザー。早速、“こうすれば、学校は変わる”本書の内容を紹介する。
 巻頭の三つの章で、

 (ア)働き方改革、5つの大まちがい
 (イ)働き方改革はなんのため? だれのため?
 (ウ)なぜ、これほど忙しいのか―多忙の内訳を見よ―

 が論じられる。これが、働き方改革の総論・概説でもある。

 そして、第4章以下で働き方改革の原則を、具体的に示す。それは、

 (1)法令とガイドラインに沿った働き方に変える
 (2)時間に価値を置いた働き方を評価する
 (3)「先生がやって当たり前」を仕分ける
 (4)チームワークを高め、分業と協業を同時に進める
 (5)勤務時間内でしっかり授業準備できる環境をつくる

 ―などである。

 教師の働き方改革では、次のようにしてはならない。

 (あ)「上から言われているし、ともかくやるべきだ」程度にとどめる
 (い)「子どものため」なら仕方がないと安易に例外を認める
 (う)改革の方針を安易に進めることはないか

 ―などである。教師の働き方改革を進めることは重要。ただし、家庭・地域に困惑を与えることのないよう学校のバランス感覚は大事だろう。もちろん、改革には勇気が必要。説明、説得と四囲の理解を得る策もまた極めて必要である。
(2200円 教育開発研究所)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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