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ICTを教育旅行に 第15回教育旅行シンポジウム開催

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パネルディスカッションの様子

 (公財)日本修学旅行協会(竹内秀一理事長)は8月22日、東京都江東区の日本科学未来館 未来館ホールで、第15回教育旅行シンポジウムを開催した。今回のシンポジウムのテーマは「ICTを活用した教育旅行~新学習指導要領にいう『深い学び』につなげるために~」とし、学校現場に普及しつつあるICTを教育旅行の中でどのように生かし児童・生徒の「深い学び」につなげていくのか、基調講演とパネルディスカッションの2部構成で行われた。
 開会に先立って同協会名誉会長の辻村哲夫氏は「修学旅行の最大の目的は言うまでもなく子どもたちの学習・学びであるが、訪問した地域や社会に力を与えることも重視している。多角的に修学旅行をとらえ、関係者の皆様とより良い修学旅行を目指していきたい」と語った。
 基調講演では赤堀侃司会長(一般社団法人日本教育情報化振興会)が登壇。「ICTを活用した教育旅行の意義」をテーマに、学校で学んだ知識を社会につなげていくことの重要性を、新学習指導要領のねらいやこれからの社会で求められる能力などの解説を交え語った。また、AIにできない能力を、

 ・関連付けること
 ・感じること
 ・デザインすること
 ・現実社会から学ぶこと

 ―とし、「この能力をこれからの資質・能力として子どもたちに身に付けさせたい。特に教育旅行・修学旅行は現実の社会を学ぶ活動である」とまとめた。


学校と社会のつながりの重要性を解説する赤堀氏

 パネルディスカッションでは、竹内理事長をコーディネーターに、パネリストとして、清水団教諭(城北中学校・高等学校)、山崎良教諭(松阪市立三雲中学校)、藤田千織教育普及室長(東京国立博物館・博物館教育課)、井上幸治室長補佐(奈良県県土マネジメント部まちづくり推進局・平城宮跡事業推進室)、小野田一樹営業開発プロデューサー((株)JTB・教育事業ソリューションセンター・開発グループ)が登壇。学校現場・受け入れ施設・旅行会社のそれぞれの立場から、ICTを活用した教育旅行についての在り方や課題について議論された。藤田千織教育普及室長は、文化財や歴史資料などを観察するときは「個人としての体験が大切」とし、そのサポートとしてICTは活用できると述べた。また、次の段階として「ネットワークのように個の体験を掛け合わせていく学習を実現できるのでないか」とそれぞれが思ったことや発見したことを共有し、新しい発見につなげる「横につながる学習」の実現に向けた、ICTが秘める可能性を語った。

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