高校通級の理解推進求める
NEWS神戸市教委の検討委
神戸市教委が設置した検討委員会は、通級指導に関する意見書をまとめた。7月10日付。高校の通級指導の理解推進や、小・中学校で通級指導を必要とする子どもの数の把握などを求めた。同委員会は、赤木和重・神戸大学発達科学部准教授ら12人で構成される。
通級指導とは、障害のある児童・生徒が学習で特別な支援を必要とする場合、代わりに他の学校や学級で指導を受けられる仕組み。長らく小・中学校のみで実施されていたが、ニーズの高まりを受け、高校でも平成30年度から制度化された。
今回の意見書で、高校は理解推進のほかに、進学や就職時に通級指導について適切な引き継ぎがなされ、その後も活用されるようにすること、教育課程に多様性のある高校での適切な単位認定を求めている。
小・中学校では、生徒・児童が自校で通級指導を受けられる体制を整える。14ある通級指導教室を拠点校として残したまま、他の学校にも通級指導教室を設置。拠点校に通う他校通級と自校通級を合わせ、より適切な指導を行えるようにする。
これまで同市では、昭和40年代から市内に通級指導教室を設置し、通級指導を実施してきた。通級指導の需要増加や、指導教員の数が子どもの数に応じて機械的に決定する基礎定数化したことを受け、幼児期から高校期までの通級指導の在り方を再検討。今後の方向性が定まったため意見書を作成した。