「わたしのまちの○(まる)と×(ばつ)」 入賞者が決定!
12面記事第14回昭和シェル石油 環境フォト・コンテスト
身近な環境問題に気づくきっかけに
わたしたちの身近なところにある、いつまでも残したい「○」の風景と、すぐにでも改善したい「×」の風景を写真にして、コメントを添えて作品にする、第14回(2018年度)昭和シェル石油 環境フォト・コンテストの各賞が発表された。
本コンテストは、出光昭和シェルが、次世代育成と環境に関わる社会貢献活動の一環として、2005年から実施しているもの。作品づくりや作品展などを通じて、身近な環境や生活の問題に「気づき、考え、行動につなげてもらいたい」という想いが込められている。
持続可能な社会を構築できる人材の育成に向けて、学校教育での取り組みが期待される中で、近年では環境教育授業の題材や夏休みの課題として“学校単位”で活用する学校も多くなっており、今回は過去最高となる7416作品の応募があった。
さらに、作品のテーマもゴミ問題から水質・大気・動植物に関するものなど開催を重ねるごとに広がっており、子どもたちの素直で豊かな感性が発揮される場所になっている。
思わず誰もが目を止めてしまう作品
小学校部門で金賞を受賞した本比田一朗さん(沖縄県)の『守りたい!日本一の海』は、彼が住んでいる波照間島のまさに絵に描いたような美しいビーチと、鉄やプラスチックなどの漂流物が散乱した浜辺の風景を対比的に切りとった作品だ。
「ぼく達はビーチクリーンの活動をしていますが、せっかくきれいにしたのに汚くなっていて残念です。だから、ぼくは色々な国の人に『ポイ捨てをしないでください』と呼びかけたいと思います」と寄せたコメントの通り、「海を守りたい」という切実な想いが伝わってくる。
中学校部門の金賞を受賞した佐々木 こはるさん(宮城県)の『水にうかぶもの』は、鮮やかな睡蓮の花と空き缶が、同じように水に浮かんでいる様をズームアップで捉えた作品。どちらもぼやけた背景の中で被写体だけが美しく浮かび上がっていることで、「思わず誰もが目を止めてしまう作品になっている」と評価。環境改善には、一歩一歩努力を続けることが必要であることを理解した上で、「○の写真のように美しい花をたくさん咲かせてあげられるように、積極的に行動していきたい」と宣言しているところが頼もしい。
身の回りの環境に目を向けることから
高校・高等専門学校部門で金賞を受賞した毎田快斗さん(鳥取県)の『自然の鏡』は、「色々な川の写真を撮っていて、水面に僕たちの姿がきれいに映る川が少ないことに気づいた」ことを発想に、自分の姿が鮮やかに映る○の写真と、黒い影だけが映る×の写真で、自然環境の変化を表現した作品だ。
そんな川に映り込む姿の違いに気づいた感性はもちろん、瞬時には何を写しているのかがわからず、思わず見入ってしまう巧妙な写真も、審査員の高い評価を受けた。
一方、学校団体部門の最優秀賞は、私立清風南海中学校・高等学校(大阪府)が受賞した。同校では校内にある1千平方メートルの農園において、生徒一人ひとりに専用の畝を与え、ナス・サニーレタス・キャベツ・ダイコンなどを栽培。また、「ゲンジボタルの観察会・アカウミガメの産卵観察会・酪農合宿・裁判傍聴」といった、さまざまな体験を通して勤労の尊さや喜び、生命を大切にする心を学んでいる。
このように、主体的に環境保全を実践する行動力を育むためには、まずは自分たちの身の回りの環境に目を向けることが大切になる。その意味でも、本コンテストを教育現場で活用してもらうことで、児童・生徒一人ひとりの環境に対する意識を高めるきっかけにしてもらえればと、主催する出光昭和シェルは期待している。
入賞作品の詳しい紹介はホームページまで。
https://www.idss.co.jp/enjoy/kids/photo/
今年度の募集を開始!
~未来につなげる「○まる」がある。未来に変えたい「×ばつ」がある。~
出光興産株式会社(トレードネーム・出光昭和シェル)は、今年で15回目となる環境フォト・コンテスト「わたしのまちの○(まる)と×(ばつ)」(後援=環境省)の募集を開始する。
応募は、小学校、中学校、高校・高等専門学校部門があるほか、学校単位で応募した学校を対象に「学校団体賞」を設けている。また、学校団体部門の応募者全員に参加記念品を進呈している。
審査基準は、写真のクオリティ、○と×の組み合わせとテーマ、作品コメントとして記入された環境に対する視点や考え方を、総合的に評価。作品のテーマも、単純に環境問題が比較できる写真から、住むまちの文化や家族・地域社会との関わり、仲間と行った環境改善活動の成果などへと広がりを見せている。募集期間は7月1日から9月30日まで。
なお、15回目を迎える今回より、コンテスト名を「昭和シェル石油 環境フォト・コンテスト」から「環境フォト・コンテスト」と改め、より多くの作品を応募してもらえるよう、取り組みを強化していく意向だ。
問い合わせ
・2019年7月16日(火)~12月6日(金)の期間=「環境フォト・コンテスト」事務局 Tel03・5249・3418
・上記以外の期間=出光興産株式会社(トレードネーム・出光昭和シェル) 広報部 Tel03・3213・3115