教材販売会社が新サービス 家庭で注文、コンビニ決済
2面記事小学校対象
教員負担も軽減
大手の教材販売会社で新サービスを導入する動きが広がっている。子どもと保護者は各家庭からスマートフォンなどを使って教材を注文した後に、コンビニで支払うことができる。小学校を対象とし、児童が現金を持ち運ばなくてよいことから安全性が高まる他、教員の業務を軽減する効果も見込む。
文溪堂(岐阜・羽島市)は電算システム(岐阜市)が開発した「スマホを利用した教材注文システム」を今秋から導入する。
同システムでは、児童と保護者が申し込みチラシに印刷されたQRコードを読み取り、注文ページにアクセスする。学校名を選択し、児童名や学年・組、携帯電話番号、メールアドレスを入力した上で希望の商品を選ぶ。
また、文溪堂は「SMS(ショートメッセージサービス)を利用したペーパーレスコンビニ決済サービス」を採用。注文後、入力した携帯番号に入金の案内が届く。生年月日などの本人確認の後、コンビニ店舗を選択する。表示される支払い用番号を控え、店舗で教材の料金を支払う。
全国学校用品(東京・渋谷区)では今月中旬から、電算システムの「払込票を利用したコンビニ収納代行サービス」を導入する。児童や保護者は購入を希望する教材を申込用紙に記入して注文。教材と同梱で送られてくる払込票を受け取り、コンビニ店舗で支払いをする。
どちらのサービスも、教材は代理店を通じて各学校へ届く。
これまで教材の販売は、現金を入れた申し込み袋を児童が学校へ持参して担任教員などへ手渡し、担当の教職員を介して教材販売会社へ注文する仕組みが一般的だった。
電算システムでは、安全性と併せて、これらのサービスを使用することで担当教職員の負担を軽減する狙いがある。同社は「働き方改革にも資するもの」としている。