校内に無線LANを全面導入 学習効果と意欲の向上を実現
15面記事ICTを活用した授業と教室内に設置された無線LANアクセスポイント「WAPM―1266R」は、PoEだけでなくACアダプター受電にも対応する
導入事例
目黒日本大学中学校・高等学校
目黒日本大学中学校・高等学校は、現在、全クラスで1人1台のiPadを活用したICTの活用に取り組んでいる。1000台以上のiPadが同時接続でき、ストレスなく学習を展開できる環境づくりには無線LANアクセスポイントが重要だった。同校総務課の伊藤裕課長補佐にICT環境整備のポイントについて話を聞いた。
伊藤 裕 総務課課長補佐
「最初は教える側もデジタルツールの使い方を理解しようと教職員へのタブレット配布から始めていましたが、大きな転換点となったのは、2017年度の新入生から生徒にも1人1台を配布し活用の幅を広げることになったことです」と伊藤氏は振り返る。
生徒に貸与するiPadは、学校だけでなく家庭でも予習・復習などに活用するため、当初からLTEモデルの採用を予定していたという。しかし、LTE通信だけでは、毎月の定額データ量を超えた場合にキャリアによる速度制限がかかり学習に支障をきたす可能性があるため、校内では無線LAN環境を用いることで、データ量を気にせず安心してiPadでの学習が行えるよう考えた。
「校内では複数の生徒が同時にネットワークへ接続できる性能が必要です。授業中に・つながらない・・アクセスが遅い・という事態が起こると、カリキュラムの進行に支障をきたしかねません」
同校ではこれまでに図書館でバッファローの無線LANを採用した実績があり、そこで約2年間大きなトラブルもなく運用できていた信頼の高さから、同社の法人向け無線LANアクセスポイント「WAPM―1266R」を導入したという。
「WAPM―1266R」の選定理由としては、高い通信性能や安定した通信を実現する「干渉波自動回避機能」、セグメントごとにSSIDとパスワードを複数設定できる「マルチSSID機能」などを搭載していることに加え、1本のLANケーブルでデータ信号と電力供給が行える「PoE」(Power over Ethernet)と、ACアダプターによる受電の両方に対応しているのもポイントだった。
また各教室にはネットワーク対応のプロジェクターが設置されているが、この商品は2つの有線LAN端子を備えており、一方のLAN端子からプロジェクターへ接続できるスイッチングハブの役割も担うため、個別にLANケーブルを敷設する必要がなくなり施工コストを抑えられるというメリットもあったという。
現在では校内に88台の無線LANアクセスポイントを設置し、ストレスなく活用できる環境を実現。生徒ごとの学習記録や授業記録までサーバ上に集計するといった取組や、プレゼンテーションの作成、グループディスカッション、発表などの場面でもICTを積極的に活用している。今後は、校内イベントや学校説明会などでも活用できるよう、体育館の無線LAN環境をさらに拡充していきたい意向だ。