放射性廃棄物処理を題材に 千葉大生が白熱のディベート
8面記事 千葉大学で1月22日、「日本は高レベル放射性廃棄物の地層処分を撤廃し、地上での管理を義務づけるべきである。是か非か」をテーマにしたディベート試合が開かれた。
この取り組みは、地層処分事業を進める上で、将来を担う若年層への理解促進に向けて教育現場への支援活動に力を入れている原子力発電環境整備機構(NUMO)の協力によるもので、同学教育学部では2012年より毎年行っている。
試合は藤川大祐教授の授業「ディベート教育論」の一環で、受講生40人を肯定側と否定側の10チームに分けて戦う形式をとり、この日は全5試合ある内の第4試合を行った。
学生たちは、これまでにディベートの方法論を学ぶ一方で専門家による放射線や地層処分の講義を受け、希望者は再処理施設や原子力発電所の視察に出向くなどして高レベル放射性廃棄物についての理解を深めてきた。その知識を基に、双方の立場から議論する内容をまとめ上げ、熱い論戦を展開した。
僅差の判定で肯定側が勝利したが、藤川教授は「4戦目でかなりレベルが上がった。これまでの他のグループの内容をよく理解した上で、しっかりと準備をして今の力を発揮できていた」と講評。
学生たちからは「前に出るとうまく言えない。難しかった」「準備は大変だったけど、もう1回やってみたい」などの感想が聞かれた。