スコアシートや観察・評定の手順など紹介
6面記事書籍「『体を動かす遊びのための環境の質』評価スケール」
身体の発達は幼児の発達と学びにおいて重要な分野の一つであり、他のカリキュラム領域の学びともつながる。本書「『体を動かす遊びのための環境の質』評価スケール―保育における乳幼児の運動発達を支えるために」(キャロル・アーチャー イラム・シラージ著、秋田喜代美監訳・解説、2484円)は、イギリスで開発された「体を動かす遊びのための環境の質」評価スケール(MOVERS)の日本語版を掲載している。
MOVERSは、園における体を動かす遊びのための保育環境の質と教育方法を評価するもの。保育者間での専門性開発にも活用することが可能で、保育の質の向上につなげることができる。
本文では11項目の評価スケールやスコアシート、観察用のプロフィルなどとともに、行動・応答・関わりについての判断のポイント、観察や評定の手順などを紹介。日本の研究者や保育者の座談会、解説なども掲載している。
「環境を通して行う保育・教育」を大事にする日本の保育理念をより深めるとともに、室内外で体を動かす遊びの環境づくりの価値や意義を考え、保育の質向上に向けた対話の一助になる一冊だ。
明石書店=Tel03・5818・1171