都教育施策大綱案 都立高で「新たなスタイル」を推進
NEWS![](https://www.kyoiku-press.com/wp-content/uploads/2023/12/totyore.jpg)
東京都は12日、教育施策大綱案を公表した。デジタルと体験を融合した教育スタイルへの転換を都立高校で推進していくことが柱。教員の働き方改革の強化やインクルーシブ教育の推進も盛り込んだ。3月13日まで意見募集をした上で、本年度中に策定する。
同日の総合教育会議で示された。大綱は地方教育行政法で首長が策定すると定められている、自治体における教育施策の基本方針。都では令和3年3月以来、4年ぶりの改定となる。
大綱案では目指す教育として「誰一人取り残さず、全ての子どもが将来への希望を持って自ら伸び、育つ教育」を掲げ、グローバルな環境で力を発揮できる人材の育成を目指す。
都では今後、デジタルを活用した、学習者中心の「新たな教育のスタイル」を都立高校で進める。民間企業や専門機関との連携などを通じて、自分に合った時間割で学べるようにすることを目指す。生成AIを活用した英語学習や、学習指導要領にはない新分野の学習、生徒主体の探究学習など、学習の内容や方法を生徒一人一人が選べるようにしていきたい考えだ。
まずは通信制高校で新たなスタイルの取り組みを進めていく見通し。都では知事部局も含めたプロジェクトチームを立ち上げ、都庁を挙げて検討を進める。
大綱案ではまた、不登校の子どもが増加する中、多様な学びの場や居場所を整備する。不登校対応の校内分教室の設置を拡大や、スクールカウンセラーなどの専門人材を充実させる。
共生社会の実現に向けては、都立特別支援学校と高校の連携や、特別支援学校・特別支援学級・通級指導・通常学級といった、連続性のある多様な学びの場を充実させていく。
教員の働き方改革関係では、業務の効率化を進めるため、外部委託を進める他、在校等時間の見える化、部活動の地域連携・地域移行を進めるとした。