幸福度日本一の福井で触れる探究の学びの種(たね)
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田植え体験
福井県観光連盟
昨年の3月16日、北陸新幹線が福井・敦賀まで延伸開業した。東京から福井まで最短約2時間50分となり、乗り換えなしで福井に来ることが可能となった。これを機に、より多くの学校の修学旅行先として福井県が選ばれることを県民は期待している。また、敦賀から京都・大阪まではバスで2時間前後、福井・金沢間はバスで1時間のため、他県と組み合わせた修学旅行も可能である。
福井県には旅館、ホテルはもちろん、民泊や民宿の受入団体も数多くある。各受入家庭は第一次産業を生業としている方が多く、日常生活の一部として農業体験、漁業体験、林業体験、動物のお世話体験など、幅広い体験が可能だ。地域の温かさに触れ、伸び伸びとした生活を肌で感じとることができるだろう。
その他にも、福井県は探究学習にふさわしい学びのテーマが豊富に揃っている。
2023年夏にリニューアルオープンした「福井県立恐竜博物館」は、太古の恐竜の世界を体感できるほか、化石発掘も体験できる。「曹洞宗大本山永平寺」は、現在も多くの僧が修行に励む日本最大の禅の修行道場。坐禅体験を通して自分を見つめ直し、将来どういう自分になりたいのかを考えることができる。戦国時代の城下町がほぼ完全な形で発掘された「一乗谷朝倉氏遺跡」は、博物館が2022年10月にオープンし、戦国時代の城下町の成り立ちを分かりやすく学ぶことが可能となった。「勝山自然塾」は、地球誕生から46億年の歴史を460mの自然道を歩きながら解説。長い歴史の中で化石燃料や生命が生まれた時期を学び、将来の地球環境について考えるまさにTHE・SDGsな学習ができる。福井県はものづくりも盛ん。丹南エリアでは半径10㎞圏内に5つの伝統産業と2つの地場産業の産地が集積しており、それぞれの産業体験が可能だ。敦賀港は、ポーランド孤児や命のビザを携えたユダヤ難民が上陸した日本で唯一の港。「人道の港敦賀ムゼウム」では、命とは何か、平和とは何かを考えることができる。「福井県年縞博物館」では、年縞が示す7万年分の歴史から地球の気候変動を学ぶことができる。また、海ごみから新たな製品を作るアップサイクルを行うプログラムや、エネルギー学習プログラムなどもあり、環境問題や再利用の意識・関心を高めることもできる。
北陸新幹線が延伸開業し、利便性が向上した福井県を訪れ、県民の幸福度の中に息づくSDGsの理念をぜひ学んでもらいたい。
問い合わせ=(公社)福井県観光連盟 電話0776・23・3677
https://www.fuku-e.com/900_others/educational_travel.php