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愛媛県の上黒岩岩陰遺跡 再発見プロジェクトで研究授業

16面記事

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漫画冊子の表紙

 愛媛大学次世代人材育成拠点は、地域協働教育研究支援事業「久万高原町上黒岩岩陰文化の里再発見プロジェクト」を主催している。昨年12月には、漫画冊子「みんなでGO!上黒岩岩陰遺跡」を発行した。
 そして1月15日には、その冊子を活用して、上黒岩岩陰遺跡考古館の近くにある久万高原町立美川中学校で、「当時の人々と自分たちの生活とを比較・考察する活動を通して、自己の生き方について考えを深めること」を目指した研究授業と講演会を開催した。講演を行ったのは、中央大学文学部の小林謙一教授だった。
 同遺跡は、1961年5月に美川中央中学校(当時)の生徒によって発見された。発見から63年目になる。70年までの9年間に渡って発掘調査が行われ、縄文時代草創期の遺物などが層位的に発見されている。
 発掘品の中でも注目されたのは、第9層から発見された石偶だった。第9層は今から約1万4500年前のものとされる。長径5㎝未満の扁平な緑色片岩等に女性像が刻まれたもので、発見当時は「石に刻まれたビーナス」と呼ばれ、漫画の中で日本最古のビーナスとして紹介されている。

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