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一刀両断 実践者の視点から【第634回】

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排水管の劣化対策

 埼玉県八潮市の道路陥没事故は大変な経過をたどっている。配管が破損して下水が流れ出し周りの土砂を流しての崩落と思われるが、この状況は配管の耐久年数からしたら学校のトイレ配管にも大きな不安を感じる。
 こうした施設の老朽化への対策は学校に限らず至る所で莫大な予算を費やす事になる。今回のケースも分かっていた老朽化であり、いつかなるかもしれないという姿勢が背景にある。
 南海トラフ地震がたびたび話題に上る。大地震が起これば、地下の配管はひとたまりもない。
 都内にある共同溝で多くのインフラ網が張り巡らされているが、どこまで耐えられるのか保証はない。
 学校は避難所にもなっているから多くの人が詰めかける。トイレも流れなければすぐ詰まるのは明らかである。
 私の友人は潜水士として汚物が詰まったタンクの底に潜り詰まりを直したが、体は汚染され数ヶ月の入院となった。命懸けの仕事をしなくとも良いような卓越したインフラを可能な限り整備しないと、未来に向けて同じ事を繰り返す事になる。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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