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一刀両断 実践者の視点から【第618回】

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当選を目指さぬ立候補

 今年の公職選挙では、当選の意思がない候補者が現れた。確かに票が割れて漁夫の利を得た候補者が当選する選挙は存在する。しかし、当選する意思がないと言う立候補が民主主義として妥当なのだろうか。
 注目を浴びて投票率が上がって良かったと安易に捉えて良いのだろうか。陽動されて批判をSNSで発信して民衆をコントロールする恐ろしさを感じてしまう。
 今こそ、若者に主権者教育をしっかりと身につける必要を感じるが、それを教師がどの様に導いていけているか気になる。
 お祭り騒ぎにして引っ掻き回す手法では真の有権者は育たない。法整備の遅れは明らかであるが、正当なクリティカルシンキングの力を養うには教師自身の意識改革、行動改革から始める必要がある。
 それにも増して教師の待遇改善を国や行政は本気でやらないと日本は持たない気がする。人財も資源も海外流出が加速している。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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